コンセンサスアルゴリズムとは?PoW、PoSって何?

consensus algorithm

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一部の権力者の独裁的に決めたルールと、皆で合意して決めたルールがあるとしたら?

多くの人はどちらを選ぶか迷うことなく決めることができるでしょう。コンセンサスアルゴリズムの概念は難しく捉える必要はありません。

ブロックチェーンでは一部の独裁的なルールが当てはまらない「合意形成」で成り立っています。

P2Pを基盤としたブロックチェーンは、インターネット上の不特定多数の参加者で取引データを共有し互いに監視しています。

分散された取引データを共有するために必要なのが合意形成であり、正確な取引データを記録するために必要なのがコンセンスアルゴリズムです。

コンセンサスアルゴリズムとは?

ブロックチェーンのように中央管理者がいない分散化されたネットワークでは、参加者同士が取引に関わる契約内容を正確な情報であるかどうか決めていく方法があります。

その方法がコンセンサスアルゴリズムです。

コンセンサスとは合意という意味で、アルゴリズムはやり方もしくは方法という2つの単語にわけると捉えやすいでしょう。

ブロックチェーン上の取引に関わる契約内容をひとつずつ手動で確認するわけではなく、コンピューターの計算方法によって判断できるような仕組みになっています。

コンセンサスアルゴリズムの必要性

中央集権型の組織化された現在の取引では、悪意のある者による不正や改ざんに弱いという欠点があります。

ブロックチェーンのような分散化された取引は不正や改ざんが起こりにくい環境になっています。

それはネットワーク全体で検証作業を行なって合意形成して成り立っているからです。

コンセンサスアルゴリズムはブロックチェーンの機能を正常に果たすための必要な要素といえるでしょう。

正しい合意形成が問われるビザンチン将軍問題

分散ネットワーク上の信頼性に関係した合意形成問題は、ブロックチェーンが誕生する前から指摘されていました。

中央管理者がいないネットワークで、データを分散することによって起きる障害を想定したものです。

そのことがビザンチン将軍問題といわれています。この問題はコンピューター科学の名誉「チューリング賞」を受賞したレスリー・ランポート博士らが考案しました。

ビザンチン将軍問題とは二者間で通信しあうネットワーク上で、なんらかのシステム障害や故意に嘘の情報が伝達された場合にそのネットワーク全体で正しい合意形成ができるか問う問題のことです。

ビザンチンとは東ローマ帝国の将軍の名前です。

東ローマ帝国の将軍達が離れた場所にいながら、撤退か攻撃のどちらかを全将軍が一致して同意しなくてはならない状况が分散型ネットワークにおける合意形成にあてはまるからです。

この将軍達の中にいる裏切り将軍を第三者によるデータの改ざんとしましょう。

個々の情報(ノード)だけではデータが改ざんされているのか判断出来ず、ひとつの意思決定が出来ないためにネットワーク全体で予測不能な不具合を生じる恐れがあります。

ブロックチェーンの考案者のナカモトサトシの論文でも、これらの問題によって引き起こされる障害や故障のことをビザン
チン障害と述べています。

彼はブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムによって、ビザンチン将軍問題の裏切り将軍(改ざんデータ)がいなくな
る状況を作り出すことに成功したのです。

コンセンサスアルゴリズムの種類・特徴は?

合意形成を保つために、ブロックチェーンの考案者ナカモトサトシは取引の承認をすることで報酬を与える仕組みも同時に
発表しました。

この取引の承認作業をマイニング(採掘)といい、マイニングに参加する人々をマイナー(採掘者)と呼んでいます。

ビットコイン他に様々な種類のコインが誕生して、コンセンサスアルゴリズムの種類も増えました。

コンセンサスアルゴリズムの種類でよく比較されるのが、PoW(Proof of Work )とPoS (Proof of Stake )の2つが代表的で
しょう。

コンセンサスアルゴリズムにいくつかの種類が存在するのは、51%攻撃を防ぐために各通貨のプロジェクトごとに違う形式
を採用しているからです。

51%攻撃とは取引承認の過半数以上(51%以上)がある特定の組織などで独占して、取引の承認の権限が悪用されてしまうこと
を指します。

そこで51%攻撃が生じる状況の理由とその問題を解決したコンセンサスアルゴリズムを詳しくみてみましょう。

労力をかけたことの証明PoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは?

労力をかけたことの証明を意味するPoW方式は、ビットコインで採用しているコンセンサスアルゴリズムです。

正しく取引が行われているかの整合性を計るために、マイナー達はおよそ10分間隔で複数の取引情報データをまとめたブロ
ックと呼ばれる台帳データを作成していきます。

このブロックを生成するためにはコンピューターを使って膨大な計算をする必要があり、その報酬としてビットコインを貰
える仕組みになっています。

コンピューターので膨大な計算で求められる値をハッシュ値といい、ハッシュ値を一番早く探り出したマイナーが報酬を受
け取ることができるので、マイナー同士で日々競争をしています。

ビットコインの取引量が増加した現在では、大量の電力を使用して高額な機械を導入して大規模にマイニングが行われてい
ます。

基本的な考え方としては不正を行う場合のコストを高くして、ブロックチェーンの特性である全記録の改ざんの困難さで不
正が行われにくい環境だといえます。

先ほど紹介したビザンチン将軍問題の裏切り将軍がいなくなる状況とはまさにこれですね。

現在では一般の人達が気軽にマイニング参加することが難しいがゆえに、ビットコインには価値があるという見方もありま
す。

このPoW方式を採用して一度も改ざんされた情報データが記録されたことはありませんでしたが、同時に51%攻撃の懸念が
生じています。

依然、大規模なマイニング事業が報酬を占有する状況が続きコンセンサスアルゴリズムのあり方が問われています。

保有することによる証明PoS(プルーフ・オブ・ステーク)とは?

保有すること又は資産保有による証明を意味するPoS方式は、ビットコインのコンセンサスアルゴリズムの51%攻撃の問題を解消したことで知られています。

マイナー同士でコンピューターの計算能力を競い合うといったことはありません。

簡単に言ってしまえば、必要なのはコインの保有数ということになります。報酬はCoin ageという係数により算出方法で支払われる仕組みです。

これは通貨の保有額と保有している期間をもとに算出されるだけなので、PoS のマイニング(採掘)に対してフォージング(鋳造)と呼ばれています。

もし悪意のある人が攻撃をすると仮定すると、流通している通貨の過半数を持ちそのまま長期間保有し続ける必要があるため現実的でないでしょう。

さらには自分の保有する通貨にデメリットを与えるようなことをすれば、保有している通貨の価値が下がるのも前提にしています。

またマイニングのように大量の電力を必要としないので、環境にもやさしいといわれています。

PoSは保有していれば通貨が増えますが、貯めこんでしまう傾向があるので流動性が生まれないという欠点があります。

最近ではハイブリッド方式と呼ばれるPoW方式とPoS 方式の両方を採用する技術が生まれ、合意形成のためのコンセンサスアルゴリズムについては今後も議論が続いていくことでしょう。

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